eBayがDepopを12億ドルで買収
2026年2月、eBayがファッションリセールプラットフォームDepopをEtsyから約12億ドル(約1,800億円)で買収すると発表しました。取引は2026年第2四半期に完了する見通しです。
Depopは2011年にイタリアで設立され、その後ロンドンに拠点を移した中古ファッションのマーケットプレイスです。特にGen Z(Z世代)や若いミレニアル世代に人気があり、SNSのようなフィード型UIが特徴的なサービスとして成長してきました。
Etsyは2021年にDepopを16億ドルで買収していましたが、収益性の改善が進まなかったこともあり、今回のeBayへの売却に至ったようです。
なぜeBayはDepopを欲しがったのか
eBayにとってDepopの魅力は明確です。まず、eBayが苦戦している若年層ユーザーの獲得です。eBayのブランドイメージは「オークション」や「中古品」と結びついており、Gen Zにとっては少し古いイメージがあるのが正直なところでしょう。
一方でDepopは、Instagramのような写真中心のUIと、クリエイター・コミュニティを軸にしたブランディングで、若い世代の支持を集めています。出品者が自分のスタイルやストーリーを発信しながら商品を売るという体験は、従来のECとはかなり異なります。
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サステナブルファッションの追い風
リセールファッション市場はここ数年で急拡大しています。ThredUpのレポートによると、米国のリセール市場は2028年までに730億ドルに達すると予測されており、ファストファッションの成長率を上回るペースで拡大中です。
環境意識の高まりに加えて、インフレや生活費の上昇も中古品需要を押し上げる要因になっています。特にGen Zは「新品を買うこと=ダサい」という価値観を持つ層が一定数おり、ヴィンテージやセカンドハンドへの抵抗感がほとんどないのが特徴的です。
日本市場への示唆
日本ではメルカリが圧倒的なシェアを持つリセール市場ですが、ファッションに特化したC2Cプラットフォームという意味では、まだ成長の余地がありそうです。
メルカリもファッションカテゴリを強化していますが、DepopのようなSNS型のUXや、スタイリングを軸にしたコミュニティ機能は日本ではまだ本格的に展開されていません。この領域で新たなサービスが生まれる可能性は十分にあると感じます。
まとめ
eBayによるDepop買収は、「従来型ECプラットフォームがGen Zにどうリーチするか」という課題への一つの回答です。12億ドルという金額は大きいですが、若年層の取り込みに成功すれば長期的な成長基盤になり得ます。
サステナブルファッションとソーシャルコマースのトレンドが交差する中で、DepopがeBayの傘下でどのように進化するのか注目していきたいところです。
