Xがブラジルでの事業を終了すると発表
かつてTwitterとして知られていたソーシャルメディアプラットフォームXは、本日ブラジルでの事業を終了すると発表しました。しかし、同国のユーザーはこのサービスを引き続き利用できるとのことです。
この発表は、ブラジル最高裁判所のアレクサンドレ・デ・モラエス判事との法的争いの最中に行われました。モラエス判事は、選挙に関する偽情報や「デジタル民兵」の調査の一環として、X上の特定のアカウントをブロックしようとしていました。
Xの主張と対応
Xのグローバル政府関係アカウントは、次のように投稿しました。「モラエス判事は、我々が彼の検閲命令に従わない場合、ブラジルの法定代理人を逮捕すると脅迫しました。」
さらに、同社は次のように続けました。「結果として、スタッフの安全を守るため、ブラジルでの事業を直ちに終了する決定を下しました。ただし、Xのサービスはブラジルの人々に引き続き提供されます。」
以前の投稿で、Xは標的にされたアカウントの一部を列挙し、「牧師、現職の国会議員、元国会議員の妻」が含まれていると述べています。
法的争いの経緯
今年初め、モラエス判事はXのオーナーであるイーロン・マスクに対して刑事捜査を開始しました。これは、マスクが指定されたアカウントの制限を解除すると述べ、裁判所命令に従わないと宣言したためです。しかし、その後同社は方針を転換し、結局アカウントをブロックすると表明しました。
一方で、ブラジルの元極右大統領ジャイール・ボルソナロの支持者たちは、モラエス判事を批判し、彼の弾劾を求めています。ボルソナロは2022年の選挙で敗北し、ブラジルの高等選挙裁判所は、彼が不正の主張を通じて選挙を損なおうとしたとして、8年間公職に就くことを禁止しています。
2022年にブラジルを訪問しボルソナロと会談したマスクも、「モラエス判事は辞任するか弾劾されるべきだ」と述べています。
今日の投稿で、Xは「ブラジルのスタッフはプラットフォーム上のコンテンツのブロックに責任も管理権もない」と主張し、「ブラジルの人々は民主主義かアレクサンドレ・デ・モラエスかを選択しなければならない」と述べました。