Waymo第6世代 完全自動運転の新たな一歩
Alphabet傘下のWaymoが、第6世代のWaymo Driverによる完全自動運転オペレーションを本格的に拡大しています。2026年に入ってからの動きが特に活発で、新たにボストンへの進出計画も発表されました。
自動運転の話題は何年も前から出ていますが、「完全に人間なしで走る」という段階に到達しつつあるのは、やはり大きな変化だと感じます。
第6世代ドライバーの特徴
Waymoの第6世代ドライバーは、センサースイートが大幅に刷新されています。LiDAR、カメラ、レーダーの統合精度が向上し、以前のバージョンと比べてコストも削減されているそうです。
特に注目したいのは、全天候対応の強化でしょう。雪や大雨といった厳しい気象条件でも安定して走行できるよう、アメリカ北部の積雪地帯でのテストを重ねてきたとのことです。
これまでの自動運転車は晴天時の性能に偏りがちでしたが、冬季の運用に耐えるレベルに達しつつあるのは、実用化に向けた大きな前進かもしれません。
ボストン進出の背景
Waymoが新たにボストンへの進出を発表したことも話題になっています。ボストンは石畳の道路や狭い路地、ロータリーが多い複雑な都市環境で知られており、AIエージェント技術の真価が問われる場所と言えそうです。
前年に実施されたロードトリップで多くのデータを収集済みで、今回はその知見を基にさらに適応を進めていく方針のようです。
ただし、マサチューセッツ州では完全自動運転車の法的枠組みがまだ整っておらず、州議会との協議が必要な段階です。技術的に可能でも、法規制のハードルをクリアしなければサービスを開始できないのが現実ですよね。
サンフランシスコやフェニックスでの実績
すでにサービスを展開しているサンフランシスコやフェニックスでは、Waymoの利用者数が着実に増加しているとされています。特にフェニックスでは、完全無人のロボタクシーが日常的に利用されるようになってきました。
利用者からのフィードバックで興味深いのは、視覚障害者や高齢者といった、従来の移動手段に制約のあった人々からの支持が厚いという点です。Bay State Council of the Blindの代表は「差別なく、安全で独立した移動手段を提供してくれる」とコメントしています。
こうしたアクセシビリティの観点は、自動運転の社会的価値を考える上で見逃せないポイントだと思います。
競合他社との違い
自動運転業界では、TeslaのFSD(Full Self-Driving)やGM CruiseのOriginなど、複数のプレイヤーが開発を進めています。
Waymoの特徴は、最初から完全自動運転(レベル4)にフォーカスしている点でしょう。Teslaが段階的なアプローチを取っているのに対し、WaymoはLiDARを含む多層的なセンサー構成で冗長性を確保しています。
一方で、WaymoとDeepMindの連携によるシミュレーション技術も強みの一つです。実際の走行データとシミュレーションを組み合わせることで、テストの効率を大幅に向上させているようです。
日本の自動運転への示唆
日本でも自動運転の実証実験が各地で行われていますが、Waymoほどの規模で商用サービスを展開している例はまだありません。
法規制の違いや道路環境の複雑さもありますが、Waymoの第6世代が全天候対応を実現しつつあることは、日本の四季の変化に対応する上でも参考になるのではないでしょうか。
特に、Gemini 3のような推論AIの発展が自動運転の判断能力向上にどう貢献するかも、今後の注目点になりそうです。
完全自動運転の普及に向けて
Waymoの動きを見ていると、完全自動運転は「いつか来る未来」ではなく、すでに一部の都市では現実になっていることがわかります。
とはいえ、すべての場所で使えるようになるまでには、技術面だけでなく法制度、保険、社会的受容性など多くの課題が残されています。ボストンでの展開がどのように進むかは、他の都市への拡大を占う重要なケースになるかもしれません。
▼ 参考:Waymo公式ブログ、The Verge