Teslaの欧州での販売が急落しているというニュースが、テック業界とEV業界の両方で大きな話題になっています。2026年1月のデータでは、ノルウェーで93%減、オランダで81%減、ドイツで59%減と、ほぼすべての主要市場で大幅な落ち込みが確認されました。

かつて「年間50%成長」を掲げていたTeslaに何が起きているのか。データを基に整理してみました。

欧州13カ国の販売データが示す深刻な状況

CleanTechnicaの分析によると、2024年1月と比較した2026年1月のTesla販売台数は以下の通りです。

  • ノルウェー:93%減(EV先進国として衝撃的な数字)
  • オランダ:81%減(1,619台→303台)
  • ドイツ:59%減(3,152台→1,301台)
  • スペイン:58%減
  • イギリス:55%減(1,591台→714台)

これは単なる季節変動では説明できない規模の落ち込みですね。

販売減の背景にある複数の要因

Teslaの欧州販売減には、いくつかの要因が重なっているようです。

まず、競合EVの台頭があります。Volvo、BMW、Hyundai/Kiaなど既存メーカーのEVラインナップが充実し、消費者の選択肢が大幅に広がりました。価格帯もTeslaと直接競合するモデルが増えています。

次に、ブランドイメージの変化も無視できません。CEOの政治的発言や活動が欧州、特に西ヨーロッパの消費者心理に影響を与えているという分析が複数のメディアから出ています。

さらに、モデルの刷新サイクルの問題もあります。Model 3のリフレッシュは行われたものの、根本的な新モデルの投入ペースが競合に比べて遅い印象ですね。

EV市場全体は成長を続けている

重要なのは、これはEV市場自体の縮小ではないという点です。欧州のEV市場全体は引き続き成長しており、Teslaのシェアが他メーカーに移っている構図になっています。

Waymoの自動運転技術が進化する中、Teslaのロボタクシー戦略にも疑問符がつき始めています。製品の魅力だけでなく、自動運転を含めたエコシステム全体での競争力が問われる局面に入ったと言えるでしょう。

日本市場への影響は

日本ではTeslaのシェアはもともと限定的ですが、欧州での動向はいくつかの示唆を含んでいます。

一つは、EV選びにおいてブランドの社会的イメージが購買行動に直結するということ。もう一つは、日本メーカー(特にトヨタやホンダ)にとって、欧州EVシェアを伸ばすチャンスが広がっているということです。

テック企業・ビジネスの最新動向を追いかけている方にとっては、EVと自動運転の勢力図が急速に変わりつつあることを示す象徴的なデータと言えそうです。

まとめ

Teslaの欧州販売急落は、競合の台頭、ブランドイメージの変化、モデル刷新の遅れが複合的に作用した結果だと考えられます。EV市場そのものは健全に成長しており、「誰がシェアを取るか」の競争がいよいよ本格化したフェーズですね。今後の動向に注目していきたいところです。

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