Supabase、Postgresを中心とした開発者プラットフォームが8000万ドルのシリーズCを調達

オープンソースの開発者プラットフォームであり、Postgresデータベースサービスを提供するSupabaseが、新たな資金調達を発表しました。Peak XVとCraft Venturesが主導する8000万ドルのシリーズC資金調達ラウンドを完了したのです。

Supabaseの成長と資金調達の詳細

この資金調達により、Supabaseの総調達額は1億9600万ドルに達しました。2022年のシリーズBラウンドも同様に8000万ドルでした。共同創業者兼CEOのPaul Copplestoneは、今回の資金調達が企業価値を上げるラウンドだったと強調しています。

また、Copplestoneは、シリーズBの資金をつい最近使い始めたばかりだと述べています。つまり、会社の財務状況が健全であることを示唆しています。

AI需要の高まり

近年のデータベースサービスと同様に、Supabaseもまた、AI分野からの需要増加を経験しています。具体的には、Postgresのpgvector拡張機能のサポートが重要な役割を果たしています。

Copplestoneによると、Supabaseは業界でもいち早くpgvectorを提供し始めました。その後、AWSも参入し、両社は協力して業界全体での利用を促進しました。

現在、Supabaseのアクティブなデータベースの約10%がAIユースケースに利用されているとのことです。

Supabaseの顧客基盤と製品ラインナップ

Supabaseは、スタートアップから大企業まで幅広い顧客を持っています。例えば、最新のY Combinatorクラスのスタートアップの40%がSupabaseを利用しています。

さらに、GitHub Next、Meta、Netflix、Microsoftなどの大企業の開発者も、特に実験的なアプリケーションの開発にSupabaseを活用しています。

Supabaseは、データベース、ストレージ、認証、エッジ関数、ベクター、リアルタイムの6つの製品を提供しています。これらは単独でも利用可能で、特に認証製品は人気が高いそうです。

投資家の評価と今後の展望

今回の資金調達には、主要投資家のPeakとCraftに加え、元YC Growth FundディレクターのAnu Hariharan氏が設立した新ファンドAvra Capitalも参加しました。

Hariharan氏は、Supabaseがオープンソースの管理型Postgresプラットフォームでデータベース管理を再定義していると評価しています。また、4年間で90万以上のサインアップを達成した点も高く評価しています。

さらに、VercelマーケットプレイスとのパートナーシップにもHariharan氏は期待を寄せています。堅牢で開発者フレンドリーなソリューションを求める企業にとって、Supabaseのポストグレスプラットフォームが急速に選択肢となりつつあると述べています。