InVideo AI Motion Graphicsとは
InVideo AI Motion Graphicsは、2026年2月にInVideoが発表した新機能です。Anthropicのクロード技術と連携し、テキストプロンプトだけでプロフェッショナルなモーショングラフィックスを生成できるツールとなっています。
これまでモーショングラフィックスを作るには、After EffectsやMotion 5といった専門ツールの知識が不可欠でした。テンプレートを使っても、カスタマイズにはそれなりのスキルが求められたんですよね。InVideoのこの機能は、テンプレートもコードも不要で、自然言語の指示だけでモーションデザインを完成させようというアプローチです。
具体的にどう使うのか
使い方はかなりシンプルです。InVideoのエディタ上で、作りたいモーショングラフィックスをテキストで説明します。たとえば「青い背景に白いタイトルがフェードインして、下からアイコンが3つスライドアップする」のような指示を入力するだけです。
AIが指示を解析し、アニメーションのタイミング、イージング、レイアウトまで自動で設定してくれます。生成後は微調整も可能で、「もう少しゆっくり」「色を変えて」といった追加の指示で修正できるのが便利ですね。
動画制作の文脈では、Seedance 2.0のような実写風AI動画とは異なり、InVideo AI Motion Graphicsはインフォグラフィックスやタイトルアニメーション、ロゴモーションといった「デザイン寄り」の領域をカバーしています。
Anthropic連携の技術的背景
InVideoがAnthropicのClaudeをバックエンドに採用した理由は、指示の理解力にあるようです。モーションデザインの指示には、空間的な配置、時間的な順序、ブランドの雰囲気といった複数の要素が絡み合います。
Claudeの強みであるコンテキスト理解力と長文処理能力が、こうした複雑な指示の解釈に適しているとのことです。実際に使ってみると、曖昧な指示でもそれなりに意図を汲んだ結果が返ってくる印象がありました。
After Effectsとの比較
モーショングラフィックスのプロツールであるAfter Effectsとの違いを整理してみます。
After Effectsは自由度が圧倒的に高い反面、学習コストも高いです。キーフレームアニメーション、エクスプレッション、3Dレイヤーなど、習得すべき概念が多岐にわたります。
一方InVideo AI Motion Graphicsは、自由度では劣るものの、「とりあえず動くものを素早く作る」能力に優れています。SNS用の短尺動画やプレゼンテーション素材、広告バナーのアニメーション版など、スピード重視の場面で真価を発揮するでしょう。
OpenAI Sora APIが実写風動画の生成に強みを持つのに対し、InVideoはデザイン・モーショングラフィックス領域で差別化を図っている形ですね。
料金体系
InVideoの既存プランに組み込まれる形で提供されており、AI Motion Graphics機能はBusinessプラン以上(月額30ドル〜)で利用可能です。無料プランでもプレビューは可能ですが、透かしが入り、エクスポート回数に制限があります。
InVideo公式サイトで最新の料金を確認できます。
実際に使ってみた感想
試しにいくつかのモーションを生成してみたところ、テキストアニメーションやシンプルなインフォグラフィックスは期待以上のクオリティでした。特にSNS向けの15秒〜30秒の短尺素材を量産したい場合、かなりの時短になりそうです。
一方で、複雑なパーティクルエフェクトや3Dモーションは対応していないため、そういった表現が必要な場合は従来のツールに頼る必要があります。ここは今後のアップデートに期待ですね。
誰に向いているのか
正直なところ、プロのモーションデザイナーが乗り換えるツールというよりは、以下のような層に刺さる印象です。
- SNSマーケターやコンテンツクリエイターで動画素材を大量に必要とする人
- スタートアップのマーケティング担当でデザイナーリソースが限られている人
- プレゼン資料にアニメーションを入れたいビジネスパーソン
Napkin AIがテキストから図解を自動生成するように、InVideo AI Motion Graphicsはテキストからアニメーションを生成する。「AIによるビジュアルコンテンツの民主化」がさらに進んでいると感じた次第です。
まとめ
InVideo AI Motion Graphicsは、モーショングラフィックス制作のハードルを大きく下げる可能性を秘めたツールです。Anthropic連携による自然言語理解の高さが、この分野に新しい選択肢をもたらしてくれました。
After Effectsの代替にはなりませんが、「手軽に、素早く、それなりのクオリティ」を実現するツールとして、特にマーケティング領域での活用が広がっていきそうですね。
参考リンク:
