EUがSNSの「中毒性デザイン」に本気で規制をかけ始めました。特に無限スクロールが標的になっています。実際、TikTokは基本設計の変更を求められています。そこで今回は、EU無限スクロール規制の背景と今後の影響を解説します。

EU無限スクロール規制の背景

2026年2月6日に欧州委員会がTikTokのDSA違反を予備的に認定しました。具体的には、無限スクロール、自動再生、プッシュ通知が問題視されています。さらに、過度にパーソナライズされたレコメンデーションも対象です。つまり、ユーザーを画面に引きつけ続ける設計が法律に違反するのです。なぜなら、DSA第25条はユーザーの合理的な判断力を阻害する設計を禁止しているからです。

しかし、この規制はTikTokだけの問題ではありません。実際、MetaのFacebookやInstagramも並行して調査を受けています。また、Sheinも「報酬ベースのエンゲージメント機構」で調査対象になりました。そのため、SNS業界全体に影響が広がる見通しです。特に「ウサギの穴効果」と呼ばれるアルゴリズムの問題が焦点になっています。

「中毒性デザイン」の法的定義

EUは「中毒性デザイン」を明確に定義しています。具体的には、消費者に意図以上の時間や金銭を費やさせる機能です。また、ビッグデータと行動特性を活用したダークパターンも含まれます。さらに、DSA第34条では未成年者への危害を特に重視しています。そのため、子どもの精神的健康を守ることが規制の中心にあります。なお、違反した場合はグローバル年間収益の最大6%が罰金として科されます。

デジタル公正法の今後のタイムライン

EUは2026年第4四半期にデジタル公正法(DFA)を提案する予定です。つまり、DSAよりもさらに踏み込んだ規制が導入されます。具体的には、無限スクロールの廃止や画面時間の強制休止が義務化される可能性があります。しかし、プラットフォーム側の対応には時間がかかります。たとえば、TikTokは基本的なUI設計の根本的な変更を迫られています。

したがって、開発者やデザイナーにとってこの動向は重要です。特にEU向けのサービスを展開する企業は注意が必要です。また、日本でも同様の規制が議論される可能性があります。だからこそ、今のうちから中毒性のないUI設計を心がけることが大切です。加えて、ユーザーの選択権を尊重するデザインが今後のスタンダードになるでしょう。