Echo SSHクライアントとは

Replay Softwareが2026年2月にリリースした「Echo」は、iOS・iPadOS向けの新しいSSH/Moshクライアントです。最大の特徴は、オープンソースのターミナルエミュレータGhosttyのエンジンを内部に搭載している点にあります。

ここ数年、ターミナル周辺のツールが急速に進化してきました。lazygitやlazydockerのようなTUI(テキストベースUI)ツールが増え、ターミナルがただの黒い画面ではなくなりつつあります。それに加えて、Claude CodeやCodexといったAIコーディングエージェントがターミナル上で動作するようになり、外出先からリモートマシンにアクセスする需要が急増しているんですよね。

なぜGhosttyエンジンなのか

Ghosttyは、パフォーマンスとプラットフォームネイティブな動作にこだわったターミナルエミュレータとして知られています。Zig言語で書かれたコアエンジンはオープンソースで、埋め込み利用が可能な設計になっています。

Echoの開発チームはこのエンジンをiOSに移植することで、デスクトップ品質のターミナル描画をモバイルで実現しました。従来のiOS向けSSHクライアントでは、リッチなTUIアプリの表示が崩れることが珍しくなかったのですが、Ghosttyエンジンの採用でその問題が大きく改善されています。

Mosh対応で不安定な回線でも使える

EchoはSSHだけでなく、Mosh(Mobile Shell)にも対応しています。MoshはUDPベースのプロトコルで、WiFiからモバイル回線に切り替わっても接続が維持されるのが大きなメリットです。

電車の中やカフェなど、ネットワークが不安定な環境でリモートサーバーにつなぐ場面では、SSHよりもMoshの方が圧倒的に快適だと感じました。特にAIエージェントの出力を確認する用途では、接続が途切れにくいのは地味にありがたいポイントです。

AI時代のターミナル需要が後押し

Echoが生まれた背景には、開発者のワークスタイルの変化があります。Claude CodeやGitHub Copilot CLIなどのAIツールがターミナルで動く時代になり、開発者はPC以外のデバイスからもターミナルにアクセスしたいと考えるようになりました。

「電車でビルドの承認をする」「ソファからエージェントに指示を出す」——そういった使い方が現実になりつつあります。Echoはまさにその需要に応えるために作られたアプリだと言えそうです。

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料金と入手方法

EchoはApp Storeで配信されており、買い切りモデルを採用しています。サブスクリプション方式ではないため、一度購入すれば追加費用なく使い続けられます。

SSH鍵の管理、ProxyJumpによる踏み台接続、ポートフォワーディングといった実務で必要な機能は一通り揃っているので、既存のSSHクライアントからの乗り換えもスムーズにできるはずです。

まとめ

EchoはGhosttyエンジンを搭載した初のiOS SSHクライアントとして、ターミナル描画の品質で一歩先を行く存在です。AIコーディングエージェントとの連携が当たり前になりつつある今、モバイルからリモートマシンにアクセスする手段の重要性は増す一方だと感じています。

外出先でサーバー作業をする機会がある方は、試してみる価値がありそうです。

参考リンク