Cursor AIのエージェントモードとは

Cursor AIを使っている方なら、最近のアップデートで追加された「エージェントモード(Agent Mode)」が気になっているのではないでしょうか。従来のTab補完やインライン編集とは一線を画す、この新しいモードについて実際に使ってみた感想を交えながら解説してみます。

エージェントモードは、Cursorのチャットパネルから利用できる自律型のコーディング支援機能です。単なるコード補完ではなく、AIが自分でファイルを読み、コードを書き、ターミナルコマンドを実行し、エラーを修正するところまで一気通貫で行ってくれます。

通常モード(Ask/Edit)との違い

Cursorには主に3つのモードがあって、それぞれ用途が異なります。

Askモードは質問に答えるだけのシンプルなモードです。コードベースについて質問すると回答してくれますが、ファイルの変更は行いません。調査や理解を深めたい時に向いています。

Editモード(旧Normal/Manualモード)は、指示した箇所を編集してくれるモードですね。ただし、1つのファイルに対する変更が基本で、複数ファイルにまたがる作業は苦手な印象があります。

そしてエージェントモード。これが今回の主役です。複数ファイルの同時編集、ターミナルコマンドの実行、エラーの自動修正まで、開発タスク全体を自律的に進めてくれます。まるで隣に座っているペアプログラマーが、自分の手でコードを書いてくれるような感覚です。

エージェントモードの主な特徴

実際に使ってみて感じた特徴をまとめてみました。

  • マルチファイル編集:関連する複数のファイルを一度に変更できます。「このAPIエンドポイントを追加して」と指示すると、ルーティング、コントローラー、テストファイルまで一気に作成してくれたりします
  • ターミナル実行:必要に応じてコマンドを実行します。パッケージのインストールやビルド、テストの実行も自動で行ってくれるのが便利ですね
  • コンテキスト自動取得@codebaseを明示的に指定しなくても、関連ファイルを自動で探して読み込んでくれます
  • エラー自己修正:ビルドエラーやテスト失敗が発生すると、自分でエラーメッセージを読んで修正を試みます。これが結構すごくて、3〜4回のリトライで解決することも珍しくありません

エージェントモードの使い方

使い方自体はとてもシンプルです。

まず、Cursorのチャットパネルを開きます(Cmd+L / Ctrl+L)。チャット入力欄の左下にモード切替のドロップダウンがあるので、そこから「Agent」を選択するだけです。

また、Cursorの設定画面でデフォルトのモードをAgentに変更することもできます。毎回切り替えるのが面倒な方はこちらがおすすめですね。

効果的なプロンプトの書き方

エージェントモードを最大限活用するには、プロンプトの書き方にちょっとしたコツがあります。

一つ目は、ゴールを明確にすること。「認証機能を追加して」よりも「JWTベースの認証ミドルウェアを作成して、/api/protectedルートに適用して」の方が良い結果が出ます。

二つ目は、制約条件を伝えること。「既存のUserモデルは変更しないで」「TypeScriptのstrictモードに対応して」など、やってほしくないことも書いておくと安心です。

三つ目は、段階的に依頼すること。大きなタスクを一度に投げるより、段階的に分けた方が精度が高い傾向にあります。

エージェントモードが向いているタスク

すべてのコーディング作業にエージェントモードが最適というわけではなくて、向き不向きがあると感じています。

向いているのは、新しいファイルの作成を伴う機能追加、リファクタリング、テストの作成、ボイラープレートコードの生成といったタスクです。特にVibe Coding的なアプローチで新規プロジェクトを立ち上げる時には、かなり強力な味方になってくれます。

一方で、既存コードの微修正や、1行だけ変えたいような場面ではEditモードの方が手っ取り早いです。エージェントモードだと、周辺のコードまで「改善」しようとして余計な変更が入ることがあるんですよね。

料金とモデル選択

エージェントモードはCursor Pro(月額20ドル)以上のプランで利用できます。使用するAIモデルは選択可能で、Claude Sonnet 4.5やGPT-5などから選べます。

個人的には、コーディングタスクにはClaude系モデルの方が精度が高い印象がありますが、このあたりはタスクの種類にもよるので、色々試してみるのが良さそうです。

Windsurf・Claude Codeとの比較

同じくAIコーディングエディタとして注目されているWindsurf AIのCascade機能や、Claude Code CLIと比べると、Cursorのエージェントモードはバランスの取れた存在だと感じます。

WindsurfのCascadeは自動でコンテキストを拡張する点が優秀ですし、Claude Codeはターミナルネイティブで開発フローに自然に溶け込みます。Cursorのエージェントモードは、VS Code互換のエディタ内で完結する安心感があるのが大きなメリットですね。

注意点とベストプラクティス

エージェントモードを使う上で気をつけた方が良いポイントもいくつかあります。

まず、Gitでコミットしてから使うこと。エージェントが予期しない変更を加えることがあるので、元に戻せる状態にしておくのは大事です。

それから、変更内容は必ずレビューすること。エージェントが提案する変更は差分として表示されるので、Accept/Rejectを判断してから適用しましょう。サンドボックス環境で実行するのも一つの手です。

最後に、プライベートなコードの扱い。CursorはPrivacy Modeを有効にすることで、コードがサーバーに保存されないようにできます。企業のプロジェクトで使う場合はこの設定を確認しておいた方が安心かもしれません。

まとめ

Cursor AIのエージェントモードは、AIコーディング支援の新しいフェーズを体感できる機能だと思います。単なる補完ツールから、自律的に開発タスクを遂行するパートナーへ。まだ完璧とは言えませんが、使いこなせば開発効率は確実に上がります。

まずは小さなタスクから試してみて、エージェントモードの癖を掴んでいくのがおすすめです。慣れてくると、「あ、これはエージェントに任せよう」という判断が自然にできるようになってきますよ。