スマートウォッチといえば、Apple WatchやWear OSが主流ですよね。でも実は、完全にオープンソースで動くスマートウォッチ用OSがあるのをご存知でしょうか。

それがAsteroidOSです。そして先日、待望のバージョン2.0がリリースされました。前回の1.0リリースからかなり時間が経っていたので、コミュニティでは大きな話題になっています。

今回は、AsteroidOS 2.0の新機能や対応ウォッチ、そしてなぜオープンソースのスマートウォッチOSが注目されているのかを詳しく見ていきたいと思います。

AsteroidOSとは何か

AsteroidOSは、Linuxベースのオープンソーススマートウォッチ用オペレーティングシステムです。もともとWear OS(旧Android Wear)向けに設計されたウォッチに、代替OSとしてインストールできるのが最大の特徴ですね。

一般的なスマートウォッチOSと違い、AsteroidOSはGoogleやAppleのエコシステムに一切依存していません。プライバシーを重視する方や、古いスマートウォッチを再利用したい方にとって、かなり魅力的な選択肢だと思います。

ちなみに、GrapheneOSがスマートフォン向けのプライバシー特化OSとして注目されていますが、AsteroidOSはそのスマートウォッチ版と考えるとわかりやすいかもしれません。

AsteroidOS 2.0の主な新機能

2.0で追加された機能は多岐にわたりますが、特に注目したいポイントをまとめてみました。

Always-on Displayに対応

これは待っていた方も多いのではないでしょうか。手首を持ち上げなくても時刻を確認できるAlways-on Displayが、ついにAsteroidOSでも使えるようになりました。バッテリー消費を抑えながら常時表示を実現しているとのことで、日常使いの利便性がかなり上がりそうです。

新しいランチャースタイル

ホーム画面のランチャーが複数のスタイルから選べるようになりました。自分の好みに合わせてカスタマイズできるのは、オープンソースらしい柔軟さですね。

クイック設定のカスタマイズ

通知パネルから素早くアクセスできるクイック設定が、ユーザーの好みに合わせて並び替えられるようになりました。よく使う設定をすぐに呼び出せるのは、小さな画面のデバイスでは特にありがたい改善です。

UIパフォーマンスの大幅改善

レンダリングの最適化が行われ、アニメーションやトランジションが以前よりかなりスムーズになったそうです。加えて、バッテリーライフの改善にも力を入れているとのこと。実用性の面でも着実に進化しているのがわかります。

AsteroidOS 2.0の対応ウォッチ

2.0で新たに対応した機種がかなり増えています。主なものを挙げてみると、こんな感じです。

  • Fossil Gen 4 / Gen 5 / Gen 6
  • Huawei Watch / Watch 2
  • OPPO Watch
  • Ticwatch C2+ / E / S / E2 / S2 / Pro / Pro 3
  • LG Watch W7
  • Moto 360 2015
  • Polar M600

特にFossil Gen 5やGen 6あたりは中古市場で比較的安く手に入るので、「試しにインストールしてみたい」という方には良い選択肢になりそうですね。ただし、一部の機種(Samsung Gear 2など)は安定性に課題があるようなので、公式のインストールガイドで対応状況を確認してからの方が安心です。

同期クライアントの改善

AsteroidOSは、スマートフォンとの同期に独自のクライアントアプリを使っています。Android向けの「AsteroidOSSync」と、Linux向けの「Starfish」が主なクライアントです。

2.0では両方のクライアントに改善が入っていて、通知の同期やファイル転送がより安定するようになったとのこと。スマートウォッチは単体で使うものではないので、この辺りの改善は地味だけど重要なポイントだと感じました。

なぜオープンソースのスマートウォッチOSが必要なのか

「Apple WatchやWear OSで十分じゃない?」と思う方もいるかもしれません。それは確かにその通りで、多くの人にとっては既存のOSで問題ないでしょう。

しかし、いくつかの理由でAsteroidOSのようなプロジェクトには価値があると思います。

まず、プライバシーの問題です。最近はDiscordの年齢認証問題Bluetoothの個人情報漏洩リスクなど、デバイスが収集するデータへの懸念が高まっています。スマートウォッチは身体に最も近いデバイスなので、そのデータがどこに行くかは気になるところです。

また、電子廃棄物の削減という観点もあります。メーカーがサポートを打ち切った古いウォッチでも、AsteroidOSをインストールすれば引き続き使えるわけです。これはサステナビリティの面でも意義がありそうですね。

インストール方法の概要

AsteroidOSのインストールは、対応ウォッチを用意した上でPC経由で行います。基本的な流れとしては、ウォッチのブートローダーをアンロックし、AsteroidOSのイメージを書き込むという手順になります。

公式サイトには機種ごとの詳細なインストールガイドが用意されているので、Linux系の操作に慣れている方であればそこまで難しくないはずです。ただ、元のOSに戻すのも可能とはいえ、ブートローダーアンロックは自己責任になる点は覚えておいた方が良いかもしれません。

まとめ

AsteroidOS 2.0は、オープンソースのスマートウォッチOSとして着実に成熟してきている印象を受けました。Always-on Display、対応機種の大幅拡大、UIパフォーマンスの改善と、実用性の面での進化が目立ちます。

Apple WatchやWear OSの代わりになるかと聞かれると、正直まだ機能面では差がありますが、プライバシー重視の方や、古いウォッチを再活用したい方にとっては十分検討に値する選択肢だと思います。興味のある方は公式サイトをチェックしてみてください。