Apple Intelligenceとは

Apple Intelligenceは、iPhone、iPad、MacにAI機能を統合するAppleのパーソナルインテリジェンスシステムです。iOS 18.1から段階的に導入が始まり、2025年4月のiOS 18.4で日本語に対応しました。

GoogleのGemini搭載AIやOpenAIのChatGPTとは異なり、Apple Intelligenceはデバイス上でのローカル処理を重視しています。プライバシーを守りながらAI機能を利用できる点が最大の特徴です。

Apple Intelligence対応機種

iPhone

  • iPhone 16シリーズ:全モデル対応
  • iPhone 15 Pro / 15 Pro Max:対応(A17 Proチップ搭載)
  • iPhone 15 / 15 Plus:非対応

iPhone 15の無印モデルが非対応なのは、A16チップではApple Intelligenceの処理に必要なNeural Engineの性能が足りないためです。

iPad

  • iPad Pro(M1以降):対応
  • iPad Air(M1以降):対応
  • iPad mini(A17 Pro搭載モデル):対応

Mac

  • Apple Silicon搭載Mac(M1以降):全モデル対応
  • Intel Mac:非対応(Rosetta 2の終了と合わせて、Intel Macの役割は終わりつつあります)

Apple Intelligenceの設定方法

ステップ1:OSを最新にアップデート

Apple Intelligenceを利用するには、iOS 18.1以降(日本語はiOS 18.4以降)が必要です。「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から最新バージョンにアップデートしてください。

ステップ2:Apple Intelligenceを有効化

「設定」→「Apple Intelligence と Siri」→「Apple Intelligence」をオンにします。初回は待機リストに登録される場合がありますが、2026年現在はほぼ即座に利用可能です。

ステップ3:言語設定の確認

Apple Intelligenceの日本語対応はiOS 18.4以降です。「設定」→「一般」→「言語と地域」で日本語が設定されていることを確認してください。

Apple Intelligenceの主要機能

文章ツール(Writing Tools)

メール、メモ、メッセージなどあらゆるテキスト入力画面で利用できる機能です。テキストを選択して「文章ツール」をタップすると、以下の操作が可能になります。

  • 校正:文法ミスや誤字脱字を自動修正
  • 書き直し:文章のトーンを変更(フレンドリー、プロフェッショナル、簡潔)
  • 要約:長文を箇条書きや短い文章に要約

個人的に一番使っているのは「校正」機能です。メールを書いた後にサッと校正をかけるだけで、細かなミスを拾ってくれるので重宝しています。

通知の要約

大量の通知を自動的に要約してくれる機能です。メッセージアプリやメールの通知が多い方には特に便利で、重要な内容だけを素早く把握できます。

メールの優先度表示

メールアプリでは、AIが受信メールの内容を分析し、重要度の高いメールを上部に表示してくれます。さらに、各メールの冒頭に要約が表示されるため、開封しなくても内容を把握できます。

Image Playground

テキストの指示から画像を生成できる機能です。アニメーション、イラスト、スケッチの3つのスタイルから選べます。メッセージやメモに直接挿入できるため、ちょっとしたイラストが必要なときに便利です。

Genmoji

自分だけのオリジナル絵文字を生成できます。「サーフィンをしている猫」のように、テキストで説明するだけで独自の絵文字が作られます。

写真アプリの強化

写真アプリでは、自然言語での検索が大幅に強化されました。「去年の夏に海で撮った写真」のようなあいまいな検索でも、AIが適切な写真を見つけてくれます。また、「クリーンアップ」機能で写真から不要なオブジェクトを自動除去することもできます。

Siriの進化

Apple IntelligenceによってSiriも大幅に進化しました。より自然な会話が可能になり、画面の内容を理解した上での操作支援ができるようになっています。

さらに、ChatGPTとの連携機能により、Siriが回答できない質問をChatGPTに引き継ぐことも可能です。プライバシーに配慮し、連携時には毎回確認のダイアログが表示されます。

プライバシーへのこだわり

Apple Intelligenceの設計で注目すべきは、プライバシーファーストのアーキテクチャです。

処理の大部分はデバイス上で行われ、デバイスでは処理しきれない高度なタスクのみ、Appleの「Private Cloud Compute」サーバーに送信されます。このサーバーはApple Siliconで動作し、ユーザーデータを保存しない設計になっています。

GrapheneOSのようなプライバシー特化OSとはアプローチが異なりますが、大手テック企業としては最もプライバシーに配慮したAI実装といえるでしょう。

Apple Intelligenceの課題

便利な機能が多い一方で、いくつかの課題もあります。

まず、通知要約の精度が完璧ではありません。ニュースアプリの見出しを誤って要約してしまい、事実と異なる内容を表示するケースが報告されています。重要な通知は原文を確認する習慣を持つことが大切です。

さらに、画像生成の品質は、専用の画像生成AIと比較するとまだ発展途上です。Image Playgroundは気軽に使える点が魅力ですが、プロフェッショナルな用途には向いていません。

今後の展望

Appleの最新発表によると、Apple Intelligenceは今後も継続的にアップデートされる予定です。特に、パーソナルコンテキストの理解(ユーザーの習慣や好みを学習)と、アプリ間の連携強化が予定されています。

AI 2026年問題が議論される中、Appleのようにプライバシーを重視しながらAI機能を提供するアプローチは、ユーザーにとって安心できる選択肢の一つといえます。

まとめ

Apple Intelligenceは、iPhoneやMacの日常的な操作をAIでスマートに強化するシステムです。文章校正、通知要約、画像生成、Siriの進化など、多くの機能がすでに利用可能で、設定も簡単です。

対応機種をお持ちの方は、まずは文章ツールと通知要約から試してみてください。日々の小さな作業が効率化されることを実感できるはずです。