Amazon Q Developerとは?AWS公式のAIコーディング支援ツール

Amazon Q Developerは、AWSが提供するAIベースのコーディングアシスタントです。以前は「Amazon CodeWhisperer」という名前で提供されていたサービスが2024年にリブランドされ、大幅に機能強化されたものになります。

GitHub CopilotやCursor AIなどのAIコーディングツールが注目を集める中、AWSエコシステムに深く統合された選択肢として存在感を増しているツールです。実際にVS Codeで試してみたところ、AWS関連のコードを書く場面では想像以上に使い勝手が良かったので、その体験も含めてまとめてみました。

Amazon Q Developerの主な機能

コード補完・生成

基本的なコード補完機能は、他のAIコーディングツールと似た使い心地です。コメントを書くとそれに沿ったコードを生成してくれたり、関数名から実装を推測して候補を出してくれます。

特徴的なのは、AWS SDKやCloudFormation、CDKといったAWSサービス固有のコードに対する補完精度がかなり高い点です。S3バケットの操作やLambda関数の定義など、AWSインフラ周りのコードを書く機会が多い方にとっては、これだけでも導入する価値があるかもしれません。

コード変換(Java アップグレード)

意外と便利なのがコード変換機能です。たとえばJava 8からJava 17へのマイグレーションを自動で行ってくれる機能があり、大規模なコードベースの近代化に役立ちます。

  • 非推奨APIの自動置換
  • 新しい言語機能への変換(var、レコード型など)
  • 依存関係の互換性チェック

この辺りは、単純なコード補完ツールにはない付加価値だと感じました。

セキュリティスキャン

書いたコードのセキュリティ脆弱性を自動で検出する機能も搭載されています。SQLインジェクション、ハードコードされた認証情報、安全でない暗号化方式など、OWASP Top 10に基づいたチェックを行ってくれます。

AWSコンソールでのチャット

Amazon Q DeveloperはAWSマネジメントコンソール内でも利用可能です。「このEC2インスタンスのコストを最適化するには?」「CloudWatchアラームの設定方法は?」といった質問に、AWSのドキュメントを踏まえた回答を返してくれます。

Amazon Q Developerの料金プラン

2026年2月時点の料金体系は以下のとおりです。

  • Free Tier: 月あたりのコード提案数に上限あり。個人利用や小規模プロジェクトに最適
  • Pro: $19/ユーザー/月。無制限のコード提案、セキュリティスキャン、コード変換機能を含む
  • Enterprise: 組織のコードベースやナレッジをカスタマイズに活用可能

Free Tierが用意されているので、まずはそこから試してみるのが良さそうです。GitHub Copilotの$10/月と比較すると割高に見えますが、セキュリティスキャンやコード変換を考えると、AWS中心の開発をしているチームにはコスパが良い可能性があります。

GitHub Copilotとの違い

多くの開発者が気になるのが、GitHub Copilotとの比較でしょう。

  • AWS連携: Amazon Q Developerが圧倒的に強い。AWS固有のサービスやIAMポリシーの生成はCopilotより精度が高い
  • 汎用性: GitHub Copilotの方が幅広い言語・フレームワークで安定した補完を提供
  • セキュリティ: Amazon Q Developerはセキュリティスキャンが統合されている点がアドバンテージ
  • エコシステム: GitHubメインならCopilot、AWSメインならQ Developerという使い分けが自然

対応IDE・エディタ

Amazon Q Developerは、主要なIDEで拡張機能として利用できます。

  • Visual Studio Code
  • JetBrains IDE(IntelliJ IDEA、PyCharm等)
  • AWS Cloud9
  • コマンドライン(macOS / Linux)

VS Codeでの導入は、マーケットプレイスから拡張機能をインストールしてAWSアカウントでサインインするだけです。セットアップは5分もかかりません。

実際に使ってみた感想

1週間ほどVS Codeで使ってみた個人的な感想をまとめます。

良かった点としては、やはりAWS関連のコード補完の質の高さですね。CDKでインフラを定義する作業が体感で30〜40%ほど速くなった印象があります。また、セキュリティスキャンが自動で走るので、レビュー前に基本的な問題を潰せるのも助かりました。

一方で、Pythonのデータ分析やフロントエンド開発など、AWS以外の領域では正直Copilotの方が提案の精度が高いと感じる場面もありました。このあたりは使い分けが重要になってきそうです。

まとめ

Amazon Q Developerは、AWSを日常的に使う開発者にとって強力なAIコーディングアシスタントです。特にインフラコードの生成やセキュリティチェックに強みがあり、AWS中心の開発環境であれば導入する価値は十分にあると感じました。まずはFree Tierで試してみてはいかがでしょうか。

参考: Amazon Q Developer公式 | 公式ドキュメント

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