また、パスポートでは「し」を「shi」と書くのに。学校では「si」と習った——こんな経験をした人は多いのではないでしょうか。日本のローマ字表記には長年にわたる「ねじれ」があり。2024年、ついに70年ぶりの改定に向けた動きが本格化しました。
訓令式とヘボン式、2つのローマ字
したがって、日本のローマ字表記には主に2つの方式があります。1954年の内閣告示で「標準」とされた訓令式と。実社会で広く使われているヘボン式です。
たとえば「ち」は訓令式では「ti」、ヘボン式では「chi」。「つ」は訓令式では「tu」、ヘボン式では「tsu」と表記します。訓令式は日本語の音韻体系に基づいた規則的な表記ですが。英語話者にとっては発音が直感的にわかりにくいという欠点があります。
なぜ今、改定が議論されているのか
一方で、盛山文部科学大臣(当時)は2024年。文化庁の文化審議会にローマ字表記の見直しを諮問しました。背景には以下のような変化があります。
まず、訪日外国人の急増です。2024年の訪日外客数は過去最高を更新しており。駅名や道路標識のローマ字表記がわかりにくいという指摘は以前から多くありました。パスポートや駅名標はヘボン式なのに。公文書では訓令式が基本という不統一が混乱の原因になっています。
さらに、また、在日外国人の増加も背景にあります。日本に暮らす外国人は2024年時点で約340万人を超え。日常的にローマ字を目にする人が増えたことで。実用性の高い表記への統一を求める声が強まっています。
文化審議会の検討内容
文化審議会では、ヘボン式を基本とする方向で議論が進んでいると報じられています。ただし、訓令式を完全に廃止するのではなく。教育現場での位置づけをどうするかなど、調整すべき点は多く残っています。
つまり、最終的な答申は2025年中にもまとまる見通しで。答申を受けて内閣告示が改定されれば、学校教育や公文書の表記が変わることになります。
国際化時代にふさわしい表記へ
さらに、ローマ字表記は日常のあらゆる場面に関わっています。道路標識、駅名、パスポート、名刺、メールアドレス——。70年前の基準がそのまま使われている現状は。国際化が進んだ今の日本にはそぐわない部分が出てきています。
具体的には、改定が実現すれば、外国人にとっても日本人にとっても。より直感的でわかりやすい表記に統一される可能性があります。地味なテーマに見えますが。実は日本の国際化を支える重要なインフラ整備と言えるでしょう。
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