銀行の提案書作成をAIで自動化できることをご存じですか。三菱UFJ銀行はLayerXのAi Workforceを使い、独自フォーマット準拠の提案書を自動生成しています。年間約20万時間の業務削減を目指す大規模プロジェクトです。つまり、金融機関におけるAI活用の最先端事例なのです。

独自フォーマット準拠のAI提案書生成技術

このシステムの最大の特徴はフォーマット準拠です。具体的には、銀行のスライドマスターに完全対応しています。また、カラーコードやグラフ描画ルールも厳格に守ります。さらに、出力はPowerPointのネイティブオブジェクトです。そのため、行員が後から自由に編集できます。

グラフも画像ではなくオブジェクトとして生成されます。特に、CSV統計データとの統合機能も備えています。したがって、データの更新にも柔軟に対応できます。

金融機関レベルのセキュリティ設計

セキュリティ設計も万全です。たとえば、AIがアクセスできるデータソースは厳格に制限されています。なお、これはハルシネーション防止にも効果的です。また、顧客情報の自動マスキング機能も搭載しています。

加えて、チーム間でのナレッジ共有も安全に行えます。実際、厳密なアクセス制御プロトコルが適用されています。このように、金融業界のセキュリティ基準を満たす設計になっています。

導入規模と業務への効果

2024年10月に500人の法人営業担当から導入が始まりました。現在は約2,500人に拡大しています。さらに、提案書作成時間を最大90%削減する成果が出ています。その結果、行員は本来の営業活動に集中できるようになりました。

しかし、AIに完全に頼りきることには注意が必要です。とはいえ、人間による最終確認のステップが組み込まれています。だからこそ、AIと人間の適切な役割分担が実現しています。むしろ、この成功モデルは他の金融機関にも広がる可能性が高いでしょう。